放送番組編集基準

2020年3月31日

笠岡放送株式会社(ステーションネーム:エフエムゆめウェーブ)

前 文

笠岡放送株式会社(ステーションネーム:エフエムゆめウェーブ)(以下「当会社」という)は、コミュニティ放送局として、人類の平和、公共の福祉、文化の向上、産業経済の繁栄に貢献する事を使命とする。

当会社は、公共の福祉増進の立場から常に品位を重んじ、世論を尊び、言論の自由と公正を貫き、番組の調和に努め、広告、宣伝の真実に徹して、新しい音楽文化の創造とフレッシュな音楽情報の発信を構想の基本として、健康で明朗な音楽放送を通じ、民間放送の権威を高める責任を自覚する。

当会社は、このため聴取者と番組提供者の理解と協力のもとに、次に揚げる基本方針、番組別、広告の3基準を定め、すべての放送番組及び広告の企画、制作実施にあたって、これを守ることとする。

1.基本方針
この基準はすべての放送番組及び広告に適用される。
(1) 人種、民族、国民、国家、国情に関する資料の取り扱いは慎重を期し、特に、客観的で権威あるものを使用する。
(2) 個人、団体、職業、産業に対する中傷的言辞、名誉と信用を傷つけるような内容又は表現を避ける。
(3) 国民生活に重大な影響を及ぼす社会公共問題については慎重を期し、意見が対立している場合は、公平に取り扱い、その出所を明らかにする。
(4) 人心に不当な動揺や不安を与えるような内容又は表現を避ける。
(5) 特に、経済界に混乱を与えるおそれのある問題は慎重に取り扱う。
(6) 法律や社会正義にそむく行為に共感を起こさせたり、あるいは他人に模倣の意欲を起こさせたりするような取り扱いをしない。
(7) 公の秩序や善良な風俗に反する行為、習慣を是認するような取り扱いをしない。
(8) 結婚制度と家庭生活を尊重し、これを破壊するような思想を肯定的に取り扱わない。
(9) 政治に関しては、不偏不党、公正に取り扱う。
(10) 宗教に関しては、信仰の自由を尊重し、各宗教の立場を重んじ公正に取り扱う。

2.番組別基準
この基準は、次の各番組について、特に守るべき事項を示す。
(1) 報道番組
報道番組とは、時事に関する速報、説明あるいは解説又は意見を取り扱う番組を言う。
① ニュース及びニュース解説は、すべての干渉を排し、事実を客観的かつ正確、公平に取り扱う。
② ニュースの表現は、残虐、悲惨等の感情を極端に刺激しないように注意する。
③ ニュース及びニュース解説、実況中継は、不当な宣伝に利用されないように、特に注意する。
④ ニュースの中で意見を取り扱う時は、事実と意見を厳密に区別する。
⑤ ニュースの解説は、ニュースと厳密に区別し、放送者の氏名を明らかにする。
⑥ ニュースの誤報は、速やかに取消し又は訂正する。
(2) 教養番組
教養番組とは、国民の一般的教養の向上を直接の目的とする番組を言う。
① 番組内容の一部や引例が適切でないため、製作意図に反して、聴取者に好ましくない印象を与える事のないように注意する。
② 社会に悪影響を及ぼす模倣を容易に誘発しないように注意する。
③ 宗教番組では、他宗、他派を誹謗しない。
(3) 教育番組
教育番組とは、学校教育又は社会教育及び家庭教育のための番組を言う。
① 教育番組は、広く各界の意見を聞き聴覚の特性を生かして教育的効果を発揮する。
② 教育番組は、その放送の対象とするものが、明確で、有益適切であり、組織的かつ継続的であるようにする。
③ 教育番組は、その放送の計画及び内容を、予め公衆が知ることを出来るようにする。
④ 学校向けの教育番組については、その内容が学校教育に関する法令の定める教育課程の基準に準拠するようにする。
⑤ 学術研究等専門的事項に関しては、番組基準の諸規定にかかわらず、良識に基づいて具体的又は詳細に扱うことが出来る。
⑥ 学校向けの教育番組には、学校教育の妨げになると認められる広告を含めない。
(4) 児童番組
児童番組とは、児童の心理に与える影響を考慮し、児童の健全な常識と豊かな情操を養う番組を言う。
① 児童の品性を損なうような言葉や粗野な表現は避ける。
② 児童が感化されやすい悪徳行状の取り扱いには特に注意する。
③ 男女間の愛情や性愛の問題は、その内容と児童の年齢を考慮し、慎重に取り扱う。
④ 外国作品を取り上げる時は、時代、国籍、伝統、習慣等の相違を考慮し、慎重に取り扱う。日本の古典についても同様である。
(5) 娯楽番組
娯楽番組とは、健全な慰安を提供して、生活内容を豊かにする番組を言う。
① 不快な感じを与えるような下品、卑猥な表現や言葉は使わない。
② 方言を使う時には、不快な感じを与えないように注意する。
③ 肢体不自由、疾病等肉体的、精神的欠陥に悩む人々の感情を刺激しないように注意する。
④ 犯罪の手口を明示又は解説するときは、故意に犯罪を魅力的に表現したり、模倣の意欲を起こさせたりするような描写はしない。
⑤ 凶器の表現はなるべく少なくし、模倣の動機を与えないように努める。
⑥ 犯罪容疑者の逮捕、尋問方法及び訴訟の手続きや法定の描写等は正しく表現する。
⑦ 殺人、拷問、暴力、私刑等の残虐行状、その他肉体的、精神的苦痛を誇大又は刺激的に表現しない。
⑧ 女性及び児童の虐待、又は人身売買を是認するような表現、又はその詳細な描写を避ける。
⑨ 麻薬及び覚醒剤の表現は、医療及び悪癖としての表現以外は避ける。
⑩ 心中、自殺、その他人命を軽視する言動を是認するような取り扱いはしない。古典又は芸術作品についても慎重を期する。
⑪ 性犯罪、変態性欲等の取り扱いは避ける。
⑫ 性心理に関する描写又は表現は、性に未成熟な聴取者を考慮して慎重に取り扱う。
⑬ 肉体描写、寝室描写等官能的な素材を取り扱う時には、刺激的な表現を避ける。
⑭ 聴取者参加番組については、参加の機会を均等にし、ひろく聴取者一般に及ぶように努める。
⑮ 聴取者参加番組の審査は、出演者の技能に応じて公正に期する。
⑯ 聴取者参加番組は、単に報酬又は賞品によって過度に射幸心を刺激する事のないように注意する。

3.広告基準
この基準は、特に広告放送に適用される事項を示す。
(1) 広告放送の明示
広告放送は、コマーシャル・メッセージ、又は放送局の告知によって、広告放送であることを明らかにする。
(2) コマーシャル・メッセージの定義
コマーシャル・メッセージとは、直接、間接に広告主の名称、商品、商品名、サービス名、商標、標語等を聴覚的に提示して、聴取者の注意を引こうとするものを言う。
(3) コマーシャル・メッセージの責任
コマーシャル・メッセージはすべて事実を伝え、誠実を守ると共に関係法令に従い、責任を負い得るものとする。
(4) 番組との調和
コマーシャル・メッセージは、その種類に応じ番組の聴取効果を考慮して当該番組、前後番組の内容と良く調和するように努める。
(5) コマーシャル・メッセージの種類
コマーシャル・メッセージはプログラム・コマーシャル、スポット・アナウンスメント、パーティシペーティング・アナウンスメント及び案内コマーシャルの4種類に分ける。
① プログラム・コマーシャル(Program Commercial)
番組の提供者が挿入するコマーシャル・メッセージで、いくつかの商品の広告をする場合には、原則として、番組と切り離して放送する事は避ける。
② スポット・アナウンスメント(Spot Announcement)
番組に関係なく、番組と番組の間に放送される短時間のコマーシャル・メッセージ。
③ パーティシペーティング・アナウンスメント(Participating Announcement)
番組に関係なく、一番組内にあって、これを中断するコマーシャル・メッセージ。
④ 案内コマーシャル
案内番組において若干の広告主が連続的に広告するコマーシャル・メッセージ。
(6) コマーシャル・メッセージの量
コマーシャル・メッセージの量は、番組の聴取効果を著しく妨げることなく、しかも広告効果を挙げるに適切な量とし、原則として次の基準による。
① プログラム・コマーシャル
シンキング・コマーシャル(メロディだけの場合)及び番組内における広告を目的とする台詞・会話・その他お知らせ等の時間を含む。
広告効果を持つ背景・小道具を用いる場合は、広告時間の一部とみなす。
但し、聴取効果を妨げないものはこの限りではない。
広告主以外の商社の商品又はサービスが扱われる場合は、その説明提示は最小限に止める。
但し、その限度を超えたと認められる場合は、共同提供番組とみなす。

[番組内のCMの量]
5分番組 1分以内
10分番組 2分以内
15分番組 2分30秒以内
20分番組 2分40秒以内
25分番組 2分50秒以内
30分番組 3分以内
35分番組 3分30秒以内
40分番組 4分以内
45分番組 4分30秒以内
50分番組 5分以内
55分番組 5分30秒以内
60分番組 6分以内
60分番組以上は10%以内とする。
② スポット・アナウンスメント
(ア)ステーション・ブレークに挿入されるもの。
20秒を基準とするもの、20秒又は30秒のスポット・アナウンスメントは、BG及び音声の要素を含む。
(イ)番組の前後に付けられるもの。
30秒・1分及びその他のスポット・アナウンスメントは、音声の要素を含む。
(ウ)パーティシペーティング・アナウンスメント
パーティシペーティング・プログラムの時間区分とそれに含まれるパーティシペーティング・アナウンスメントの件数は概ね次の例の通りであるが、一件当たりの長さは30~35秒とする。
15分 4件以内
20分 5件以内
30分 6件以内
(30分を超える番組の場合は例外とする。)
(エ)案内コマーシャル
前枠、後枠を除く番組内容においては聴取者の意向の側から考慮し、次のように定める。
10分番組 3件以内
15分番組 4件以内
30分番組 5件以内
30分を超える番組の場合は、その種類に応じ別に定めるところによる。
パーティシペーティング番組の場合は、1件につき1回を原則とする。
(オ)特殊効果
特殊な変化を目的とする操作によるものを言う。
特殊効果については、技術的問題(種類、操作方法等)、営業的問題(料金等)を含むので、別に定めるところによる。
(カ)次のコマーシャル・メッセージ5種を通じて、音節数の標準は、5秒当たり31音節とする。

スポット・アナウンスメントの標準音節数
種類 標準音節数
5秒 31
10秒 63
20秒 125
30秒 190
60秒 345

(7) 取り扱わない広告
次に掲げるものは取り扱わない。
① 事実の有無を問わず、他を誹謗し、又は排斥中傷するもの。
② 事実を誇張して、聴取者に過大評価させるもの。
③ 聴取者に悪感情を与えるおそれのあるもの。
④ 責任の所在が不明なもの、暗号と認められるもの。
⑤ ニュースの内容を変えたり、否定したりするもの。
⑥ ニュース及びニュース解説の内容と著しく調和を欠くもの。
⑦ 迷信を肯定したり、科学を否定したりするもの。
⑧ 私設の結婚媒介業、私設通信クラブ、無許可の職業紹介機関。
⑨ 特定の対象に呼び掛ける通信、通知及びこれに類似するもので、内容がその対象だけに関係あるもの。(電波法、公衆電気通信法に触れるもの)但し、人命その他社会的に影響のある場合を除く。
⑩ 金融関係法令に認められていない金融業、利殖業に類するもの。
⑪ 係争中の問題に関する一方的説明。
⑫ 秘密裏に使用するものや、家庭内の話題として、一般に不適当と認められるもの。
⑬ 放送局のアナウンサーの個人的な証言、保証、購入勧誘。
⑭ 商品、サービス内容のいかがわしいもの。
⑮ 学校向け教育の放送を行う場合において、学校教育の妨げになると認められるもの。
⑯ 私的な秘密事項の調査を業とするもの。

(8) 取り扱い上特に注意を要する広告
次に掲げるものは、取り扱い上特に注意する。
① 医療品、化粧品及び保険のコマーシャル・メッセージで「事業法」「医療法」及び「保険募集の取締りに関する法律」に触れるおそれのあるもの。
② 疾病に伴う苦痛又は病的場面を、視覚効果や言葉、音響等で不快に描写又は劇化しているもの。
③ ある薬品を使えば全治するという主張や「安全だ」「危険がない」「無害である」又はそれに類似する意味の言葉の使用。
④ 聴取者を、自ら重病にかかっていると信じさせるような病状の描写。
⑤ 正当でない方法で入手した証言、使用したものの実際の見解でない証言、無記名の証言。
⑥ 食料品のコマーシャル・メッセージで「食品衛生法」等に触れるおそれのあるもの。特に栄養効果等について誇張や虚偽にあたるおそれのあるもの。
⑦ 寄附金の募集。
⑧ 聴取者が景品又は贈呈品の価値を誇大に受け取るような描写。
⑨ 過度に児童の射幸心や購買心をそそるような描写。
⑩ 教育施設又は教育事業のコマーシャル・メッセージで進学・就職等の利便について誇張のおそれのあるもの。
⑪ 統計数学、科学的術語、技術文献を引用して実際以上に科学的に見せ掛けているおそれのあるもの。
⑫ 占い、心霊術、骨相、手相の鑑定等に関するもの。
⑬ アマチュア・スポーツ団体の規程に触れるおそれのあるもの。
⑭ 風紀上いかがわしいと認められるもの。

[備考]
商業番組又はスポット・アナウンスメントの放送時間について、公正な自由競争に反する独占的利用を認めない。その他原則として「日本民間放送連盟放送基準」による。
なお、この放送番組の編成基準は、社内に掲示して一般に周知させるものとする。