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【ローテク日記 第5回】AI天気予報を作ってみた(前編)〜ラジオの使命「防災」と、次なる挑戦〜

24 時間前
読了時間: 3分

エフエムゆめウェーブ浅口スタジオの「K」です。 当ブログでは、ゆめウェーブがどのようにテクノロジーを放送の現場に活用しているか、その裏側をご紹介しています。


前回の「AI交通情報」編はお楽しみいただけましたでしょうか? 交通情報を無事に読みこなせるようになったAIに、休む間もなく次のミッションを与えます。ここからは新章、「AI天気予報」編のスタートです。


天気予報は「最大の防災情報」である


コミュニティFMの最も重要な役割の一つに「防災情報の発信」があります。ゆめウェーブでも、気象警報が発表されたり台風が接近したりする場合には、通常の番組に割り込んで気象情報を放送しています。


突発的な地震とは違い、気象災害は多くの場合、順を追って状況が悪化していきます。 例えば大雨災害であれば、数日前に府県気象情報(現:気象防災速報)が発表され、そこから早期注意情報 → 大雨注意報 → 大雨警報と続き、いよいよの場合は記録的短時間大雨情報(現:気象防災速報(記録的短時間大雨))や大雨特別警報が発表される……という流れになります。


必然的に「これから状況が悪化するかもしれない」という警戒を呼びかけるために、日々の天気予報が果たす役割は非常に大きくなります。


もちろん現在は、スマホアプリなどでいつでも簡単に天気予報を見ることができますし、プッシュ通知を受信している方も多いでしょう。 しかし、作業をしながらでも耳に入ってくる「ながら聴き」ができるラジオは、交通情報とともに、防災において依然として重要な役割を果たしていると考えています。


迅速かつ正確な情報発信のために


「AIに天気予報を読ませる」にあたり、気象データは専門のサービスから購入することにしました。


一部のコミュニティFMでは、気象庁が発表しているデータを利用しているところもあるようですが、私たちが目指す「AIによる自動放送」に組み込むには、データの構造上やや使いにくい部分がありました。 確実かつ安定した情報を自動で取得し、正確な情報発信を行うため、交通情報と同時期に専門サービスを契約し、開発環境を整えました。


ゆめウェーブならではの「絶対に伝えたい4つの情報」


システムを組むにあたり、AI天気予報で実現したい目標を以下の4つに定めました。


  1. 井笠地域全体の気象警報を迅速に放送する

  2. 1時間に1回程度は定時放送する

  3. 降水確率、紫外線指数、暑さ指数なども細かく伝える

  4. 「満潮・干潮時刻」と「日の出・日の入り時刻」を必ず伝える


特にこだわったのが、4つ目の項目です。


「満潮・干潮時刻」は、海の近いこの地域にとって非常に重要な情報です。そもそも、ゆめウェーブは過去の高潮災害を契機に開局したという歴史があり、私たちにとって決しておろそかにできない情報なのです。


また、「日の出・日の入り時刻」は季節の変化を感じるための情報でもありますが、それ以上に「災害時の心理的支え」としての意味があります。 災害時は、とにかく夜間が不安になるものです。そんな暗闇の中でラジオから「今日の日の出時刻」が聞こえてくると、「あの時間になれば夜が明ける。そこまではなんとか頑張ろう」という意識付けに役立つという経験談が過去に発表されています。だからこそ、これも絶対にAIに読ませたいと考えました。


そして始まる、次なる開発の沼


これら熱い想いを胸に、気象データのテスト環境が提供されて以降、「AI交通情報」のシステムを応用した開発がスタートしました。


交通情報と同時期に申し込みをしていたため、すぐに実装できるだろう……と踏んでいたのですが、「AIにどういう表現で読ませるか」にこだわりすぎて完全に沼にハマり、最終的にサービスインが5月までズレ込むことになります(笑)。


次回の中編では、無味乾燥な気象データと、それをどうやって「人間らしいお天気アナウンス」に仕立て上げていったのか、その泥臭い格闘の記録をお届けします。

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